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母なるガンガーの朝

NISHIDA Ginji

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茹だるような暑さ。纏わりついてくる独特な香り。インド、ヴァラナシをビーチサンダルにバックパック一つで旅行した際の一枚。インドの人たちにとって全てを運んできて還してくれると信じられている、母なるガンジス川の朝を収めた。人々はそれぞれの朝をこの川で迎える。沐浴し祈りを捧げる人。洗濯する人。飛び込み泳ぐ人。家族の遺灰を流す人。この川はその名の通り「母」のような存在だった。僕も沐浴を試みる。川辺で頭を丸め、腰巻一つで沐浴をする。「川の水を飲むと、体の中の悪いものが全て出て行くから。」この言葉を信じて口いっぱいの水を飲む。翌日、僕の体は下痢と高熱で浄化された。インドの人に近づけた気がした1日だった。